新しいキーボードを買った。少し前、1ヶ月くらい前に、US配列のキーボードとJP配列のキーボードが入り混じっていて混乱するのでどちらかに統一したいということを書いた。あのあと、ラズパイ用に用意していた1000円のJP配列の無線キーボードにして、JP配列に戻れるかどうか様子を見ていた。やっぱり打ち間違いとか、そもそもUS配列のが打ちやすいとかある。それでもなんとかなるかなという感触は得られたので、JP配列で統一することにした。1月5日木曜日に、良いのがあれば購入する予定でPCショップに行ってきた。大体は今使っているのと同じ、ARCHISSのMaestro FLというやつをもう1本買うつもりで行った。ただ、事前にアマゾンで相場がいくらか情報を仕入れてあって、以前同じ店で買ったときよりも1割程度安くなっていたので、今回その店に行ってもそれより安くなっていることはないだろうなと思っていた。それどころか、その商品にしてもおそらく店頭よりアマゾンの方が安いのだろうと思っていた。割高になっても店頭で買うのかどうかは、どの程度価格差があるか次第という気持ちでいた。
行ってみて、まず本命のMaestro FLがいくらかを確認しようとしたが、置いてなかった。前回来たときはあったのだけど、なくなっていた。テンキーだけあったので、一時品切れと行ったところだろうか。アマゾンでも買えるので買い逃したという感じではなかった。一応、いくらぐらいなのか確認して、あまり価格差がなければここで購入という感じだったので、ないならないでよかった。この店はキーボードの品揃えはなかなか豊富で、前来たときはREALFORCEも置いてあったのだけど、それもなくなっていた。実用重視のだとFILCOがあったけど、同じくらいの価格帯なら気に入ってるMaestroのでいいやと思いパスしておいた。
別に予定が狂ったと言うほどでもなく、他にも種類豊富なゲーミングキーボードを鑑賞していくことにした。 むしろこれが楽しみで来たとも言える。ゲーミングキーボードって何かと言うと、正確な分類基準は分からない。ただ、大体は無駄に光るやつがそうだと思っている。光らないのにゲーミングキーボードと謳っているのは見たことがない。中で一番目を引いたのは、ROCCATというブランドのもので、価格もそこそこで、かなり奇抜なデザインをしている。試しにちょっとキーを押してみると、よく分からない。実際にPCの前に置いてやってみないと、ちょっと押しただけでは分からなかった。打鍵感は、他のどのゲーミングキーボードもいまいちピンとこない。1万後半するようなのでも、こんなもんなのかなと疑問に思ってしまうところがある。使ってみれば値段相応なのかもしれないとも考えた。そこに、REDRAGONというブランドのが目に入ってきた。6000円くらいで、触ってみるとみると悪くない。変にダサくてかっこいいような微妙な名前なのが気に入ったので、これにするかと思ったけど、一応、もしかしたらマナー違反かも知れないが、アマゾンを調べると同型が2000円くらい安く買えるのでやめておいた。6000円中2000円はちょっとでかい。今調べてみると、セール中で4000円になっているようだ。どうもJP配列がないので選択肢からは外れてしまう。
最終的に選択したのは、MSIのもので、キーボードとマウスがセットになっているものだった。去年末に組んだPCが、マザボとCPUクーラーがMSIのもので、ケースは白になっている。ケースのサイドパネルが透明で、ちょうどCPUクーラーにMSIのロゴでもあるドラゴンみたいなのがフルカラーで光って存在感を醸し出している。目をつけたキーボードとマウスも、同じような白にフルカラーで光って、示し合わせたようにピッタリマッチしているように思えた。マウスも前の使いまわしなので、ここらで気分良く買えておきたいとは思っていた。欲を言えばマウスは無線にして欲しかった。それでも、デザインと価格でこれだけ要求を満たすものに遭遇できたことは幸運だっただろうと、それに決めた。またマナー違反にはなるだろうけど、アマゾンを調べるとやはりアマゾンの方が2000円ほど安いので、申し訳なく心苦しいのだが、買わないまま店を後にして、自宅から購入した。6000円ちょうどくらいだった。キーボードの打ち心地がどうこうよりも、デザインと価格をみれば超お買得だったと満足した。
数日して、昨日届いた。開封して鑑賞してみると、思ったほど美しくはない。白と言ってもプラスチックっぽい白で、あまり高級感がない。実際、高級ではないのだから無駄に光沢があったりして無理に高級感を出さなくても良いだろう。光り方はきれいだし、マウスも統一感があるし、PC本体との相性もバッチリだ。肝心の打ち心地なのだけど、これがすごく微妙だ。ある程度は許容できると思っていたのだけど、その許容ラインギリギリと行ったところだろうか。US配列で使っていたのも、高いものではなかったのだが、そこそこのうち心地で、それと同じくらいだったらいいなあと期待していたけど無理だったようだ。つなぎに使っていた1000円のよりはずっとマシなのは当然だとしても、決して快適とは言えない。ほんと合格ギリギリラインの感じだ。キーを押し込んだとき、最後にグニャッとしたような感じで、押し込んだという感触が弱い。慣れたら気にならなくなるのかどうか分からない。マウスは前のよりちょっと小さい感じがするくらいで、普通に使えそうだ。有線なのはちょっと気になるところではある。
MSIは信頼しているブランドなので、たとえキーボードが本業ではなくとも、安くてもそこそこのクオリティを求めてしまっていた。もし、これをデザインや今のPCとの相性を無視して買っていたのなら、とても納得のいくものではなかっただろう。今回の特殊な状況においては、打ち心地の悪さを無視できるくらい、デザインと相性が良いので買って良かったと思えるものだ。もしこの機を逃していたら、ずっと買っとけばよかったと後悔していたことだろう。しかし、このうち心地でこれからずっとやっていかないのかと思うとちょっと残念な気持ちがないかと言うと嘘になる。できれば、少しくらい価格があがってもいいから、もうちょっとクオリティを上げてほしかった。デザインとPCとの相性が完璧なだけに惜しい。
今回に限って言うなら、打ち心地よりも見た目が勝っているので、失敗だったということは全然ない。しかし、もし、ただお買い得そうに見えたからといって購入に踏み切っていたのなら、そうではなかっただろう。おそらく、あまり安いものを買うべきではないと、残念に思っていたことだろう。そう考えると、今回は公開することもなくして勉強代も回収できたレアなケースだ。物品そのもの以上に、さらにお買い得な買い物だったとみなすことができる。学んだこと、キーボードの購入時に忘れていけないのは、安いキーボードにうち心地を期待してはいけないということだ。その家心地が気に入る、気に入らないの問題ではなく、そこまでの段階に達していない。微妙な違いではなく、明らかに安物感のする感触になっている。目安としては、1万以下のものは避けたほうがいいだろう。それ以下のものを買うときは、それを分かっていて買うようにすることだ。もし分かっていて買うのなら、話は別となる。間に合せのものが欲しかったとか、メインで使うものではないとか、そういうものが必要な事情というのはいくらでもある。すべてのPCに高いものを用意する必要などまったくない。しかし、メインに使うもので、打ち心地を求めるのなら、決して安物買いはしないほうがいい。別に今回の買い物が失敗だったわけもないし、むしろ良い買い物だったのだけど、そういうことが学べた。